機械部品加工・製造の⽣産性を上げる⾃動希釈装置ガイド
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切削油のリサイクル方法

切削油の適切な管理は、製造業においてコスト削減と環境保護の両面で非常に重要です。この記事では、切削油のリサイクル可能性、具体的なリサイクル方法、そして切削油の品質管理を改善する自動希釈装置の導入メリットについて詳しく解説します。

目次

切削油はリサイクルできる?

切削油はリサイクルが可能です。ただし、リサイクルプロセスには、廃棄される切削油から金属粉や水分などの不純物を適切に分離し浄化させることが必要です。これにより、切削油は再び使用可能な状態になります。

しかし、全ての切削油がリサイクルに適しているわけではなく、汚れや異物の混入が酷いものや、塩素系などリサイクルに不向きな種類もあります。

切削油をリサイクルする
方法とは?

切削油をリサイクルするプロセスは以下のステップに分けられます。

  1. 不純物の分離: 物理的フィルタリングや遠心分離を利用して、油中の金属粉やその他の異物を取り除きます。
  2. 水分の除去: 水分と油を分離するために、加熱や真空引きなどの方法が用いられます。
  3. 化学的浄化: 必要に応じて、化学反応を利用して不純物を除去し、油の品質を向上させます。

これらのプロセスを経ることで、廃棄された切削油は再び工業用途に利用することができるようになります。

切削油の品質管理において
自動希釈装置を導入する
メリット

環境保全やコスト削減の観点から切削油のリサイクルは有効な手段だといえますが、適切に濃度管理することで切削油そのものをロングライフ化することも重要です。適切な濃度管理を行う上で活用していきたいのが自動希釈装置。以下にその導入メリットを紹介していきます。

まとめ

切削油のリサイクルと品質管理は、製造業における長期的な運営を実現するために欠かせない要素です。切削油をリサイクルすることで資源の有効活用やコスト削減が期待できます。加えて、自動希釈装置を導入することで、適切な濃度管理が可能となり、切削油のロングライフ化に繋がります。

これらの取り組みは、製造現場の環境負荷を軽減し、長期的な生産性の向上を図るために重要です。

関連リンク

現場の生産方式別・切削油
(クーラント)

⾃動希釈装置3選

ここでは、生産方式別に切削油(クーラント)を自動供給できる希釈装置を紹介します。自社の生産方式に合わせて適切な装置を導入し、生産性アップ・業務負担の低減・コストダウンを目指しましょう。

連続生産方式
現場には
自動希釈装置
「MAKKY-MINI 65-D」

Makky Mini 65-D(真岐興業株式会社) 引用元:真岐興業株式会社
(https://makky.co.jp/product/)

特徴
  • 希釈液をエアーポンプで供給する方式を採用。加圧タンク不要で内圧の変動による作業中断の発生なし。長時間の連続稼働でも希釈液を安定供給。
  • 離型剤(原液)の空容器を希釈液のタンク代わりにして利用する仕組み。専用タンクを必要としないため、洗浄や補充による作業中断が無い
  • 生産環境や特殊な作業条件に合わせて機能追加可能。圧送ポンプの自動復帰回路やマシンインターロック、凍結防止ヒーターなど。

公式サイトで
装置の仕様をチェック

受注生産方式
現場には
クーラント自動希釈装置
「MX-600C」

クーラント自動希釈装置(株式会社CEM) 引用元:株式会社CEM
(https://www.kcem.co.jp/product/)

特徴
  • 希釈率を1.0~20.0%の範囲で精度±0.2%で管理。受注生産方式で求められる製品ごとに異なる濃度に設定できるため、個別の品質基準にも対応可
  • 使用量や濃度設定を記録する機能があるため、受注ごとの履歴管理可。品質管理の問い合わせにも対応しやすく、受注生産の信頼性が高まる。
  • 一つの装置で複数の異なる希釈率を同時に設定・供給可能(オプション機能) 。顧客のニーズや仕様に応じた対応ができる

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ロット生産方式
現場には
クーラント液管理システム
「Will-Fill AIO」

クーラント液管理・自動調整システム(WILL-FILL) 引用元:WILL-FILL
(https://will-fill.com/ja)

特徴
  • クーラント液のレベルや濃度、水圧、ポンプの速度など、12種類のパラメータを同時に測定・管理可。異なる製品ごとに別の条件が必要になるロット生産に適する。
  • クーラントの残量監視と補給機能により、異なるロットでも連続して作業が行われる。手動操作が少なく、生産の流れを途切れさせない。
  • 定期的にクーラント液の状態を整える機能を搭載。液体成分が均一に保つことができ、ロットごとの品質ばらつきを防げる

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