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切削油の管理には添加剤が必要?

「切削油の効きが安定しない」「工具の寿命が以前より短くなった」「現場で泡立ちや臭いが目立つようになった」、こうした問題の背景には、添加剤の濃度バランスが乱れているケースが少なくありません。

切削油の性能は添加剤によって大きく左右されますが、希釈や補充を手作業で行っていると、どうしてもムラが生じやすくなります。

目次

添加剤の役割とトラブルの仕組み

切削油(クーラント)は、水と油を混ぜ合わせた液に複数の添加剤を配合することで、錆・摩耗・泡立ち・腐敗などを防いでいます。ただし、それぞれの成分は減るスピードが異なるため、補充のタイミングや量が適切でないと、濃度バランスがすぐに崩れてしまいます。

以下では、各添加剤がどんな役割を持ち、どのようにトラブルにつながるのかを整理して見ていきましょう。

添加剤の役割

切削油の基本は水と油ですが、実際の使い勝手や加工精度を決めるのは、防錆剤・極圧剤・消泡剤・防腐剤といった添加剤です。錆を防ぐ、潤滑性を高める、泡を抑える、腐敗を防ぐなど、それぞれが異なる役割を担っています。

問題は、これらの成分が一律に減っていくわけではないという点です。加工条件や稼働時間によって消耗スピードはバラバラで、手作業で追加や希釈を行うと、どうしてもムラが生じて配合バランスが崩れやすくなります。

添加剤の過不足が引き起こす典型的なトラブル

添加剤は、不足しても過剰になっても問題を引き起こします。錆や泡立ち、臭い、皮膚への刺激、ろ過の不具合など、一見バラバラに見える症状も、実は濃度バランスの乱れが根本原因であることが多く見られます。濃度の高低だけでなく、液中で均一に混ざっていないことが影響するケースもあります。代表的なトラブルを以下に整理しました。

トラブルの根本原因:人的管理の限界

添加剤の濃度がわずかに変わるだけでも、加工精度や工具の摩耗に影響が出ることがあります。それにもかかわらず、多くの現場では目視による補充や定期的な比重測定など、人の手に頼った管理が主流です。

そのため、作業者によって判断基準が異なったり繁忙期に測定頻度が落ちたりすると、入れ過ぎや補充の遅れが起こりやすくなります。また、記録が残りにくいため、トラブルが起きても原因の特定に時間がかかるという課題もあります。

結果として液の交換サイクルが短くなり、添加剤のコストだけでなく廃液処理や作業負担も増加してしまいます。

解決策:自動希釈装置による安定管理

自動希釈装置を導入すれば、添加剤を含む切削油(クーラント)を設定した濃度に自動で調整し、必要な量を一定のペースで供給できるようになります。濃度測定と補給のタイミングを揃えやすく、撹拌も装置が継続的に行います。

機種によっては、温度・粘度・比重の変化をリアルタイムで検知して補正するため、濃度のブレを、より小さく抑えることができます。手作業によるムラが減ることで、加工品質の安定化、液の寿命延長、補充・点検時間の削減、設備保全コストや廃液負担が軽減します。

導入によるメリット

自動希釈装置を使えば、補充や希釈のタイミングが一定になるため、夜間に液を補充する手間は大きく減るでしょう。また、濃度のばらつきが抑えられることで、加工品質が安定して工具の摩耗も抑制され、油の交換周期が延びるといった効果も期待できます。

小規模な工場から大規模な量産ラインまで、初期設定さえ済ませれば自動で適正濃度を保ちやすく、点検手順の標準化や作業者の負担軽減にも有効。廃液量や薬剤使用量の削減など、環境面でのメリットも見逃せません。

添加剤トラブルを減らし、切削油管理を安定させる鍵は自動化

添加剤の過不足は、錆・泡・臭いといった異なる症状として現れますが、その背景には濃度管理のムラが潜んでいることが少なくありません。手作業だけで安定を保つのが難しいと感じているなら、希釈・補給・撹拌を自動化し、設定濃度を維持しやすい仕組みを整えるのが現実的な対応です。

自動希釈装置を導入すれば、加工品質のばらつき低減や液寿命の延長、点検作業の省力化、廃液削減、設備保全の負担軽減など、さまざまなメリットが期待できます。切削油管理に課題を感じているなら、自動希釈装置の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

現場の生産方式別・切削油
(クーラント)

⾃動希釈装置3選

ここでは、生産方式別に切削油(クーラント)を自動供給できる希釈装置を紹介します。自社の生産方式に合わせて適切な装置を導入し、生産性アップ・業務負担の低減・コストダウンを目指しましょう。

連続生産方式
現場には
自動希釈装置
「MAKKY-MINI」

Makky Mini 65-D(真岐興業株式会社) 引用元:真岐興業株式会社
(https://makky.co.jp/product/)

連続生産方式が向いている業界
  • 自動車部品製造業
  • 金属部品加工業
  • アルミダイカスト・鋳造業界
特徴
  • 希釈液をエアーポンプで供給する方式を採用。加圧タンク不要で内圧の変動による作業中断の発生なし。長時間の連続稼働でも希釈液を安定供給。
  • 離型剤(原液)の空容器を希釈液のタンク代わりにして利用する仕組み。専用タンクを必要としないため、洗浄や補充による作業中断が無い
  • 生産環境や特殊な作業条件に合わせて機能追加可能。圧送ポンプの自動復帰回路やマシンインターロック、凍結防止ヒーターなど。

公式サイトで
装置の仕様をチェック

受注生産方式
現場には
クーラント自動希釈装置
「MX-600C」

クーラント自動希釈装置(株式会社CEM) 引用元:株式会社CEM
(https://www.kcem.co.jp/product/)

受注生産方式が向いている業界
  • 医療機器部品製造業
  • 航空機部品・試作部品加工業
  • 金型加工業
特徴
  • 希釈率を1.0~20.0%の範囲で精度±0.2%で管理。受注生産方式で求められる製品ごとに異なる濃度に設定できるため、個別の品質基準にも対応可
  • 使用量や濃度設定を記録する機能があるため、受注ごとの履歴管理可。品質管理の問い合わせにも対応しやすく、受注生産の信頼性が高まる。
  • 一つの装置で複数の異なる希釈率を同時に設定・供給可能(オプション機能) 。顧客のニーズや仕様に応じた対応ができる

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ロット生産方式
現場には
クーラント液管理システム
「Will-Fill AIO」

クーラント液管理・自動調整システム(WILL-FILL) 引用元:WILL-FILL
(https://will-fill.com/ja)

ロット生産方式が向いている業界
  • 精密部品加工業
  • 電子部品・通信機器部品製造業
  • 自動車部品の量産前試作ライン
特徴
  • クーラント液のレベルや濃度、水圧、ポンプの速度など、12種類のパラメータを同時に測定・管理可。異なる製品ごとに別の条件が必要になるロット生産に適する。
  • クーラントの残量監視と補給機能により、異なるロットでも連続して作業が行われる。手動操作が少なく、生産の流れを途切れさせない。
  • 定期的にクーラント液の状態を整える機能を搭載。液体成分が均一に保つことができ、ロットごとの品質ばらつきを防げる

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