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切削油の切りくず処理不良の原因と対策

切りくず処理不良は、加工精度の低下や工具摩耗の進行、さらには設備停止による生産ロスを引き起こす重要な課題です。特に切削油の洗浄力不足や管理不良があると、長く連続した切りくずが発生しやすくなり、ワークや工具に絡みつくことでトラブルを招きます。その結果、現場の作業効率や品質の安定性が大きく損なわれます。この記事では、こうした問題の原因と具体的な対策についてわかりやすく解説します。

切削油の切りくず処理不良の原因

切削加工において切りくず処理が不良となる要因は、単一ではなく複数の要素が相互に影響し合います。切削油の洗浄力や冷却性能が不足している場合、発生した切りくずがワークや工具表面に付着しやすくなり、排出性が低下します。また、濃度管理が適切でないと潤滑・冷却バランスが崩れ、切りくずの分断性にも悪影響を及ぼします。切削条件や工具形状、クーラントの供給状態も密接に関係し、それぞれが排出性に大きく関与する点に注意が必要です。以下に主な原因とその影響を整理します。

原因カテゴリ 詳細説明 影響
切削油関連 洗浄力・冷却性不足、濃度管理不良 切りくず溶着・堆積
切削条件 速度・送り過多で帯状切りくず発生 排出不良・工具破損
工具形状 チップブレーカー不適合 長く絡まる切りくず
クーラント供給 流量・方向不良 排出経路阻害

効果的な対策方法

切りくず処理不良は加工品質や生産性の低下、さらには工具寿命の短縮や設備トラブルにも直結する重要な課題です。しかし、その多くは切削油の管理や切削条件、工具選定、クーラント供給の見直しによって改善できます。ここでは、現場で実践しやすく、安定した切りくず排出を実現するための効果的な対策方法について具体的に解説していきます。

即効対策

切りくず処理不良に対する即効性のある対策として、切削油の見直しが重要です。洗浄力に優れた水溶性クーラントを選定し、適正な濃度である10〜15%を維持することで、切りくずの付着や堆積を防ぎ、排出性を向上させることができます。また、切削条件の調整も有効です。回転数を適切に最適化することで切りくずの分断性を改善できます。高圧クーラントやエアブローを併用することで、発生した切りくずを確実に加工点から排出し、トラブルの抑制につながります。

工具・設備の改善

工具や設備面の改善は、切りくず処理不良の根本対策として非常に有効です。チップブレーカー付きインサートを使用することで、切りくずを適切に分断し、長く絡まることを防止できます。排出性が向上し、工具やワークへの巻き付きトラブルを低減できます。また、切削液タンク内の清掃を定期的に実施し、スラッジの蓄積を防ぐことも重要です。さらに、スラッジセパレーターを導入することで異物の分離が促進され、クーラントの性能維持と安定供給につながります。以下に代表的な対策を整理します。

対策 効果 導入難易度 コスト
油剤変更 洗浄力↑
工具交換 分断↑
自動装置 濃度安定

自動希釈装置の活用

自動希釈装置の活用は、切削油管理の安定化と作業効率向上の両面で非常に有効です。従来は手作業で行っていたクーラントの補充や撹拌作業を自動化することで、作業者の負担を軽減しつつ管理精度を大きく向上させることができます。特に、濃度センサーによるリアルタイム監視により、常に適正な濃度を維持できる点が大きなメリットです。また、撹拌機能によって液の均一化が図られ、性能のばらつきを防止します。切りくずの付着や堆積を抑え、処理不良の発生を防ぎながら加工環境を安定させます。

切削油の切りくず処理不良は適切な対策と自動希釈装置で低減可能

切削油の切りくず処理不良は、洗浄力や濃度管理の不備、切削条件や工具形状、クーラント供給の不適切さなど複合的な要因によって発生します。しかし、適切な切削油の選定や条件調整、チップブレーカー付き工具の採用、設備の清掃・改善で大きく低減できます。さらに、自動希釈装置を活用することで濃度管理や撹拌を自動化し、安定したクーラント状態を維持できます。これらの対策を組み合わせれば、切りくず処理不良を防ぎ、加工環境は安定します。

現場の生産方式別・切削油
(クーラント)

⾃動希釈装置3選

ここでは、生産方式別に切削油(クーラント)を自動供給できる希釈装置を紹介します。自社の生産方式に合わせて適切な装置を導入し、生産性アップ・業務負担の低減・コストダウンを目指しましょう。

連続生産方式
現場には
自動希釈装置
「MAKKY-MINI」

Makky Mini 65-D(真岐興業株式会社) 引用元:真岐興業株式会社
(https://makky.co.jp/product/)

連続生産方式が向いている業界
  • 自動車部品製造業
  • 金属部品加工業
  • アルミダイカスト・鋳造業界
特徴
  • 希釈液をエアーポンプで供給する方式を採用。加圧タンク不要で内圧の変動による作業中断の発生なし。長時間の連続稼働でも希釈液を安定供給。
  • 離型剤(原液)の空容器を希釈液のタンク代わりにして利用する仕組み。専用タンクを必要としないため、洗浄や補充による作業中断が無い
  • 生産環境や特殊な作業条件に合わせて機能追加可能。圧送ポンプの自動復帰回路やマシンインターロック、凍結防止ヒーターなど。

公式サイトで
装置の仕様をチェック

受注生産方式
現場には
クーラント自動希釈装置
「MX-600C」

クーラント自動希釈装置(株式会社CEM) 引用元:株式会社CEM
(https://www.kcem.co.jp/product/)

受注生産方式が向いている業界
  • 医療機器部品製造業
  • 航空機部品・試作部品加工業
  • 金型加工業
特徴
  • 希釈率を1.0~20.0%の範囲で精度±0.2%で管理。受注生産方式で求められる製品ごとに異なる濃度に設定できるため、個別の品質基準にも対応可
  • 使用量や濃度設定を記録する機能があるため、受注ごとの履歴管理可。品質管理の問い合わせにも対応しやすく、受注生産の信頼性が高まる。
  • 一つの装置で複数の異なる希釈率を同時に設定・供給可能(オプション機能) 。顧客のニーズや仕様に応じた対応ができる

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ロット生産方式
現場には
クーラント液管理システム
「Will-Fill AIO」

クーラント液管理・自動調整システム(WILL-FILL) 引用元:WILL-FILL
(https://will-fill.com/ja)

ロット生産方式が向いている業界
  • 精密部品加工業
  • 電子部品・通信機器部品製造業
  • 自動車部品の量産前試作ライン
特徴
  • クーラント液のレベルや濃度、水圧、ポンプの速度など、12種類のパラメータを同時に測定・管理可。異なる製品ごとに別の条件が必要になるロット生産に適する。
  • クーラントの残量監視と補給機能により、異なるロットでも連続して作業が行われる。手動操作が少なく、生産の流れを途切れさせない。
  • 定期的にクーラント液の状態を整える機能を搭載。液体成分が均一に保つことができ、ロットごとの品質ばらつきを防げる

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